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休養と生活習慣「睡眠と生活習慣病」

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睡眠と生活習慣病 ~質のよい睡眠をあなたのものに~

最近の研究で、睡眠が生活習慣病と深く関係していることがわかってきました。生活習慣病の予防・改善のために、これからは睡眠の質にも気を配りたいものです。食生活や運動習慣の見直しとあわせて、質のよい「睡眠習慣」を身につけるようにしましょう。

1.午前0時から2時の時間帯に眠る

睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」という2種類の眠りがあり、これらは約90分のサイクルで交互に繰り返されます。
特に、午前0時から2時頃のノンレム睡眠が最も深い睡眠になり、このとき成長ホルモンが分泌されてたんぱく質などの体に必要な成分を作り出し、ケガを修復したり疲労を回復させたりします。そのため、午前0時から2時の時間帯に眠ることが体にとって重要です。

午前0時から2時の時間帯に眠る

2.目覚めたら日光を浴びる

人間の体には約25時間周期の体内時計と呼ばれる生体リズムが備わっています。1日は24時間なので、私たちは毎日その1時間のズレを補正しながら活動しています。
体内時計の補正には、光や食事、運動が必要です。朝の光を浴びてから活動することで、体内時計がリセットされ、夜も眠りやすくなります。

目覚めたら日光を浴びる

3.昼間の眠気をうまくやり過ごす

もっとも眠気が強いのは午前2時~4時ですが、その12時間後にあたる昼間午後2時~4時にも生理的な眠気がおとずれることがわかっています。
夜間に十分な睡眠がとれずに昼間に眠い場合は、15分ほどの昼寝をするとすっきりして、その後よく働くことが出来ます。ただし、30分以上寝てしまうと夜の睡眠リズムを狂わせてしまうので注意しましょう。

昼間の眠気をうまくやり過ごす

4.自分にあった睡眠時間をとる

適切な睡眠時間は人それぞれの活動量などによりますが、長すぎても短すぎても死亡率が上がるということがわかっています。このデータによれば、6~8時間程度の睡眠をとる人が最も死亡率は低いということになります。
睡眠不足は事故を招くことがあるので、安全に仕事を遂行するためにも、自分にあった睡眠時間を見つけることが大切です。自分に必要な睡眠時間を知る手がかりとして、日誌を用意して、睡眠時間を記録してみましょう。

自分にあった睡眠時間をとる

5.適正体重を維持する

睡眠と肥満(メタボリックシンドローム)には密接な関係があり、肥満が改善されると睡眠の質が改善され、睡眠の質が改善すると肥満が改善されます。
肥満によって睡眠の質が低下する原因の一つに睡眠時無呼吸症候群(以下SASと略)という睡眠障害があります。肥満者は首の周りに余分な脂肪がついているため、肥満がない人よりも気道がふさがりやすく、SASを起こしやすいのです。SASは動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞のリスクも高めますので、肥満を解消し、適正体重を維持するようにしましょう。

適正体重を維持する

6.健診結果を活用する

睡眠時間が少ない人、または多い人に空腹時血糖値やHbA1c※が高くなるというデータがあります。 また、睡眠の質が悪い人は肥満やメタボリックシンドロームを指摘される人の割合が高く、その相関で心血管疾患や高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病と判断される人の割合も高くなります。
健診結果とご自身の睡眠の質を照らし合わせて、睡眠習慣を見直す機会を持ちましょう。
※ブドウ糖と結びついたヘモグロビンの値で、糖尿病の治療コントロールの指標となる。

健診結果を活用する

7.ストレスをためない

睡眠はメンタルヘルスとも深い関係を持っています。うつ病の9割に不眠があり、うつ病の診断で最初に見つかるのが不眠です。
昼間は眠いのに夜は眠れなかったり、朝早く起きてしまったりといった不眠症状があったら要注意です。不眠の原因となっているストレスを取り除くために睡眠の質をよくする工夫をしましょう。不眠が続くようなら、その原因を突き止めるために専門医の診断を受けましょう。

毎朝決まった時刻に起床して生体リズムを整えるなど、生活の中に取り入れやすい「睡眠習慣」を実践し、生活習慣病を予防・改善していきましょう。

ストレスをためない

【参考文献】
広報誌HAIJII 2010年12月号を基に再編集しました。

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