ソニー健康保険組合

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お口の健康「お口すっきりケア」

お口すっきりケア お口のまめ知識 歯科情報のリンク

平成21年国民健康・栄養調査結果では、40歳以降に歯が失われる方が増えていくといわれています。
ソニー健保の疾患別医療費をみると、男女・年代に関係なく歯科医療費は医療費全体の約20%を占めており、歯科に関するトラブルが多いことがわかります。
そのため、お口すっきりケアは、性別や年齢に関係なく取組んでいただきたいことです。

毎日のお口すっきりケア

食べ方でお口すっきり

唾液効果でお口キレイ
唾液には次のような効果があり、むし歯や歯周病を予防することができます。
唾液をしっかり分泌させるために、よく噛んで食べましょう。

清潔に保つ
(洗浄作用、自浄作用)
口の中の汚れを洗い流す効果がある。
口の中のpHを一定に保つ
(緩衝作用)
唾液は口の中のpHを中性に保つ効果がある。
飲食後は口の中が酸性に傾き、酸性の状態が長時間続くと歯が溶けてむし歯になる。しかし唾液の緩衝作用によって、口の中を早く中性に戻し、歯が溶けてむし歯になるのを防いでくれる。
酸によって溶けた歯を修復
(再石灰化作用)
むし歯菌が出した酸によって歯のカルシウムやミネラルが溶けだすが、唾液にはカルシウムやミネラルを歯に補充し、修復する効果がある。

あなたのお口は中性派?酸性派?
口の中は、中性状態と酸性状態が、交互に繰り返されています。問題となるのは酸性状態が続くことです。

口の中のpH変化

口の中のpH変化の仕組み
飲食すると、口の中の細菌が、飲食物に含まれる糖分を吸収し酸を作り出すので、口の中が酸性傾向になります。しかし、唾液の作用で20分~2時間で酸は中性にされ消えていくのです。
この細菌が作り出す酸は、歯を溶かすので酸性状態が続くと、むし歯になりやすくなります。

口の中の酸を長く続かせないために
・だらだら飲食をしない(飴やアルコールやジュースなどの飲み物も含む)
・寝る2時間以内は砂糖を含む飲食物を摂らない
・ブラッシングをしっかりして細菌を繁殖させない口の環境をつくる
特に食後のブラッシング後に、アルコールや砂糖入りの飲み物などを摂って、ブラッシングをしない方もいるはず。少しでも糖分の入ったようなものを口にしたら、もう一度ブラッシングしましょう。

【参考文献】
〔標準的な成人歯科健診プログラム・保健指導マニュアル(社団法人日本歯科医師会、2009)〕

1日2回以上の効果的なブラッシングですっきり

ブラッシング効果は、歯の表面に付着した「プラークを取り除くこと」「歯肉の血行」をよくすることと言われています。これらのことを意識してブラッシングしましょう。

磨き残しの多い部位からブラッシングすれば簡単
磨き残しの多い部位つまり磨きにくいところを最初にブラッシングすると、磨き残しが減り、効果的なブラッシングにつながります。磨きにくいところはブラシのあて方を工夫してみましょう。

●磨き残しの多い部位
・奥歯(臼歯部)の噛合せの溝
・歯と歯ぐきの境目
・歯と歯の間
・歯の裏側
・歯並びの悪い部位など
むし歯と歯周病になりやすい場所は、磨き残しの多い部位と関係しています。

磨き残しの多い部位

●正しいブラシのあて方・動かし方

正しいブラシのあて方・動かし方

●舌の清掃方法
舌の上に食べかすや細菌などが白くたまった舌苔(ゼッタイ)は、むし歯や歯周病の原因となることもあります。
歯をブラッシングする前に、舌を清掃しましょう。
①舌にブラシを当てる
②必ず後から前方に掻きだし、2~3回ブラッシングしたら流水でブラシを洗浄する
③ペースト状の舌苔が取れなくなるまで繰り返す

※注意
舌には、味を感じる味覚があるため、舌の清掃には十分注意が必要です。
できる限り弱い力で少ない回数で実施してください。


歯ブラシを使い分ければ簡単
1種類の歯ブラシで無理してブラッシングしようとせず、自分にあった歯ブラシを使い分けてみましょう。歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシなど、それぞれの特徴は、パッケージや、各メーカーのホームページに掲載されています。 選び方や使用方法なども掲載されていますので、参考にしましょう。

●歯ブラシ
歯ブラシには、手用の歯ブラシ、電動歯ブラシ、音波歯ブラシ、超音波歯ブラシなどの種類があります。ブラシの毛にもナイロンなどの素材や、硬さ(やわらかい・普通・硬いなど)、ブラシのヘッドの大きさなどサイズも種類があります。
効果的なブラッシングを続けるためには、自分が使いやすいものを選びましょう。また、歯や歯肉の状態に合わせたものを選ぶことも大切ですので、歯ブラシを選ぶ際には、歯科医院で相談してみましょう。

●タフトブラシ
タフトブラシは毛先が小さく、歯と歯の間や、段違いの歯の間、奥歯の裏側など、磨き残しやすい部分をブラッシングしやすいのが特徴です。

●デンタルフロス
歯ブラシが通らない、歯と歯の間に詰まったプラークをかき出します。歯間ブラシが通らない狭い歯間に用います。フロスには「糸巻き(ホール)タイプ」や「ホルダー付き(Y字型・I字型)」などがあります。

●歯間ブラシ
歯と歯の間で、少しすき間のあるところなどに通します。歯肉のマッサージにもなります。
「SSS」「SS」「S」「M」「L」とサイズがあり、形も「I字型」や「L字型」と種類があります。
1日1回は、デンタルフロスや歯間ブラシでブラッシングしましょう。ただし、デンタルフロスや歯間ブラシは、歯の隙間(歯肉の退化状況)によって使い分けましょう。合わないサイズを使用すると、歯肉を傷つけますので、適したものを選びましょう。
また、爪楊枝では歯と歯の間のプラークはとれず、逆にプラークを押し込んだり、歯肉を傷つけることもあります。爪楊枝よりデンタルフロスや歯間ブラシを利用しましょう。

フッ化物配合の歯磨き剤で効果アップ
ブラッシング効果をさらに高めるためには、フッ化物配合歯磨き剤を利用することです。フッ化物配合の歯磨き剤には、歯を丈夫にするという効果があります。

●歯の質を高める「フッ化物配合歯磨き剤」に注目
フッ化物配合の歯磨き剤には、成分表示に
・フッ素
・フッ化ナトリウム(NaF)
・モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)

と表示されています。
購入時には、フッ化物配合の歯磨き剤を選びましょう。

作用 効果
フッ化物、抗炎症剤、殺菌剤、酵素剤 「むし歯の発生及び進行の予防」「歯肉炎・歯周炎の予防」など、薬用成分によって個別の効能効果がある

【参考文献】
〔標準的な成人歯科健診プログラム・保健指導マニュアル(社団法人日本歯科医師会、2009)〕

歯ぐきのチェック

歯を「ブラッシングしている」と「ブラッシングできている」は違います。
週に1回は、鏡で歯ぐきの状態を確認してブラッシングの効果を確認することも、「効果的なブラッシング」を長く続けることにつながります。
次の症状がある時は、むし歯や歯周病が悪化している可能性がありますので、歯科医に相談をしましょう。

     ●歯ぐきのチェック項目
  •   □ 歯肉の色が悪い
  •   □ 歯肉が腫れる
  •   □ 歯肉から出血する
  •   □ 歯肉がむずがゆい
  •   □ 歯肉からうみが出る
  •   □ 噛むと痛い
  •   □ 歯がぐらぐらする
  •   □ 歯が長く見える
  •   □ 朝、口の中が粘る
  •   □ 息が臭い

【参考文献】
〔標準的な成人歯科健診プログラム・保健指導マニュアル(社団法人日本歯科医師会、2009)〕

歯科医院でお口すっきりケア

毎日のケアだけでは落ちないプラーク・歯石除去ですっきり

歯科医院で、歯石除去や歯面清掃をするタイミングは3ヶ月~1年に1回程度です。歯や歯肉の状態によって受診するタイミングが違います。歯や歯肉に気になる症状がなくても、こまめに歯科医や歯科衛生士にケアしてもらうことが必要です。

プロのブラッシング指導ですっきりのコツを習得

歯並びや、口の中のpH状態、ブラッシングのクセなど個人差があります。必ず歯科医院で自分にあった、効果的なブラッシング方法を教えてもらいましょう。

年に1回以上の定期検査でキレイなお口をキープ

ソニー健保では、「事業所への歯科健診の費用補助」と「無料歯科健診」を行っています。

*無料歯科健診について
全国約2,000の歯科医院と提携している株式会社歯科健診センターと契約し、無料での歯科健診を実施しています。詳しくは健保ウェブサイト、歯科健診をご覧ください。

【参考文献】
〔標準的な成人歯科健診プログラム・保健指導マニュアル (社団法人日本歯科医師会、2009)〕

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