禁煙豆知識・子どもへの影響
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子どもへの影響
●子どもへの影響として報告されていること
胎児期の受動喫煙は、出生後に低身長・運動能力低下・呼吸機能低下・知能低下をもたらすとされ、最近多く見られる「注意欠陥多動障害児」は妊娠中の喫煙と関係があると指摘されています。
タバコを吸っている母親の母乳にはニコチンが含まれていることが知られており、量が増えるほどニコチン濃度が高くなります。赤ちゃんの尿からもニコチンが検出され、生後18日前後で60%に、3週から1年で53~77%に尿中ニコチンの検出例があり、夜鳴き・眠れない・吐く・下痢などの中毒症状が報告されています。
乳幼児突然死症候群も主要原因は妊婦の喫煙が深く関係していると言われています。
また、なんと言っても呼吸器系への影響が大きく、特に「喘息」などは病気を発症、悪化させ、治癒を妨げます。
小児ガンは両親の喫煙によってリスクが上がり、父や母の別によって病気の種類も異なるという報告もあります。
また、誤飲事故の第1位には、調査以来常に「タバコ」が上がっています。
これらはすべて「受動喫煙」として、子どもの意思とは無関係に親の喫煙が原因と考えられていることです。
●子どもがタバコを吸い始めるきっかけ
タバコを吸い始めたきっかけは、「好奇心から」や「かっこよさそうに見えるから」「大人っぽいから」「友達から勧められて」などで、タバコの影響を十分知らないうちから始めており、ごく身近な人の影響が大きいようです。
ある調査では、タバコを吸い始めた平均年齢は、男15.3歳、女16.5歳で、ほとんどは22歳までの間です。つまり、22歳までにタバコを吸わなければ終生喫煙者とはならない確率が高いということが言えます。
喫煙の影響を受けた人では、友人・・・50%、親・・・16.1%、恋人・・・7.9%、同僚・・・6.4%、メディア(有名人)・・・5.8%が上位を占め、些細なきっかけで始め、いったん吸い始めると、タバコの持つ依存性のために止められないまま大人になっているのが現状です。
自らが喫煙し、「能動喫煙」者となってしまう図式が見えてきます。
●タバコが及ぼす身体への影響、成人と未成年の大きな違い
- ニコチンの依存性が形成されやすく、短期間のうちに「やめられない身体」になってしまう。
- ヘビースモーカーになりやすい。
- 早くからタバコを吸った人ほど、身体に与えられるダメージが大きく、成人後に吸った人よりもガンや虚血性心疾患に罹患する危険性がより高くなる。
子どもへの影響を考えると、大人が無頓着ではいられませんね。
【引用・参考文献】
〔最新たばこ情報(厚生労働省ホームページ)〕
〔加濃正人:たばこ病辞典(実践社、2004)〕