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禁煙豆知識・タバコと活性酸素

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タバコと活性酸素

タバコの煙には、体内の酸化や炎症を引き起こし、活性酸素を産生する物質が多く含まれています。この活性酸素は、タバコに含まれるタールなどの発がん物質と結びついて、細胞の癌化を促すと考えられています。 そのため、タバコを吸う人はもちろん、吸わない人でもタバコの煙にさらされることで、活性酸素が体内で多量にできてしまいます。
この活性酸素から細胞や組織を守る作用として注目されているのが、抗酸化作用のあるビタミンC、ビタミンE、ビタミンA(βカロチン)です。

<ビタミンC>
ビタミンCは、白血球の作用を助け、風邪などの感染症にかかりにくくしたり、回復を早めたりする効果があります。しかし、ビタミンCは水溶性であるため、体内吸収後2~3時間後には排出されてしまいます。1日に何回かに分けて摂取すること、さらにタバコを吸う人はより多めの補給が望ましいです。
◆1日に必要な量:50~200mg/日◆
緑黄色野菜(ピーマン大1個:274mg)、いも類(じゃがいも1個:39mg)、くだもの(キウイフルーツ1個:59mg)となります。あわせて372mgになり、喫煙者の望ましい摂取量です。

<ビタミンE>
ビタミンEは細胞の老化を防ぎ、生活習慣病の予防効果が期待されています。また、抗酸化作用が強く、ビタミンCと一緒に摂ることでがん予防に効果的です。
◆1日に必要な量:8~10mg/日◆
魚介類(鮭1切れ:5mg)、植物油(ひまわり油大さじ1杯:5mg)、種実類(アーモンド10粒:4.4mg)などで十分に摂取できます。

<ビタミンA(βカロチン)>
ビタミンAにはがん抑制効果があり、皮膚や臓器の粘膜を保護し免疫力を高める作用があります。
◆1日に必要な量:2000IU(IUはビタミンA効力の国際単位)/日◆
代表的なビタミンAは、レバーやうなぎですが、1日の必要量でみると卵(1個:333IU)、牛乳(200ml:247IU)、緑黄色野菜(ピーマン1個:210IU、赤ピーマン1個:540IU、にんじん中4分の1本:1050IU)で十分補給できます。
ちなみに、ビタミンAの含まれる野菜にはビタミンCも多量に含まれています。
日々の食事をバランスよく摂れるよう心がけることが、活性酸素を過剰に産生させないことにつながります。せっかく摂取した栄養が喫煙やタバコの煙を吸うことで逃げていきますので注意してください。ただし、サプリメントにて大量にビタミンEやビタミンAを補給することは、かえって活性酸素の産生を過剰にすることが知られており、あくまで食品のバランスで補うことが重要なのです。

【参考文献】
〔平山 雄・香川 芳子:菜食・禁煙・がん予防(女子栄養大学出版部、1994)〕

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