ソニー健康保険組合

文字サイズ
  • 小
  • 中
  • 大

禁煙豆知識・社会的依存に関する最近の動向

ascure
(アスキュア)
禁煙プログラム
禁煙マラソン 禁煙治療 禁煙お役立ち情報 禁煙豆知識 禁煙推進状況調査
成功事例

社会的依存に関する最近の動向

2010年10月1日からタバコの税率が引き上げられ、一箱あたり最高で140円値上がりしました。ちまたには、値上がりを前に段ボール箱で「大人買い」をする人もいたようです。
タバコのやめにくい原因はニコチンによる身体的・心理的依存であることを先月号でご紹介しましたが、近年、この二つの「依存」のほかに、非喫煙者も含めた社会全体が陥っている社会的依存があると考えられています。
日本では歴史的背景の中で『タバコ=憩い、楽しみ、嗜好品、粋、大人、税源』などとして、その価値が確立されてきました。江戸時代に庶民の少ない楽しみの一つとして広まり、戦時中は兵士たちの精神的緊張からの解放、任務後の憩いとして用いられました。「仕事のあとの一服」これは頑張った労働のご褒美、至福の時を意味しています。また男女平等社会の象徴として、女性の喫煙も社会的に認知されるようになりました。このように、喫煙は社会的に美化、正当化、合理化され、文化性を持つ「嗜好」として社会に根付いた行為として認識されてきました。このように喫煙を容認することが社会的依存です。
現在では、研究が進み「喫煙=喫煙病(ニコチン依存症+喫煙関連疾患)」と定義され、喫煙者のみならず非喫煙者にも受動喫煙の害が及ぶことがわかってきました。タバコは嗜好品ではなく、身体に害を与える依存性薬物であることが明白になっている中、喫煙を容認することはすべての人にとって、社会にとって正しい認識とは言えなくなってきました。
「喫煙問題」と言うと、とかく喫煙者だけが一方的に禁煙を強いられるイメージがありますが、非喫煙者も喫煙者にとって本当に必要なサポートとは何か?を考えてみてください。煙の害が及ばないよう換気システムを完備し、快適に喫煙できる喫煙所を設置することがサポートでしょうか、それとも喫煙の容認を改め、喫煙者の禁煙チャレンジを支援することでしょうか、どのように考えますか?
これからは、非喫煙者のみなさんにもタバコに対する社会的依存を変える一躍を担っていただきたいものです。

【引用・参考文献】
〔産業医科大学医学部呼吸器内科学ホームページ〕
〔最新たばこ情報(厚生労働省ホームページ)〕

ページ先頭へ戻る