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休養と生活習慣「睡眠不足は肥満の大敵」

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睡眠不足は肥満の大敵 ~知っておきたい眠りと肥満の関係~

最近の研究報告では睡眠不足が肥満を助長し、生活習慣病を引き起こすことがわかってきました。
睡眠をきちんととることは生活習慣病を予防・改善するもっとも簡単で効果的な方法といえます。日ごろの睡眠を見直して健康的な生活をめざしましょう!

1.睡眠と肥満の関係

私たちの体には生命活動を支えるシステムが備わっており、相互に作用し合って健康状態を保っています。睡眠不足が続くと自律神経系、内分泌(ホルモン)系の調節機能が崩れて、消費エネルギーの低下や食事摂取量の増加を招き 肥満の原因になると考えられています。
また睡眠不足になると昼間に眠気がおこり集中力が落ちて、日中の活動意欲が低下します。その結果運動不足となり肥満が助長されていきます。

睡眠と肥満の関係

自律神経系の働きと乱れ
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」という二つの神経があり、相反する働きをしています。
いわゆる交感神経は活動モード、副交感神経は休息モードといえます。日中は主に交感神経が優位となり活動的に、夜間は体を休ませるために副交感神経が優位となり毎日の体のリズムを作っています。

睡眠不足が起こると、その切替がうまくいかなくなります。日中になっても交感神経が十分働かなくなり、日中の代謝が悪くなり、消費エネルギーが低下します。その結果、太りやすくなります。

自立神経系の働きと乱れ

内分泌系の働きと乱れ
ホルモン系では食欲の変化が大きく影響します。
食欲を調整している代表的なホルモンにレプチンとグレリンがあり、この二つのホルモンは脳の視床下部に働いて食欲をコントロールしています。レプチンは食欲を抑制するホルモン、グレリンは食欲を亢進するホルモンといえます。
睡眠不足になるとグレリンの分泌が増加しレプチン分泌が低下して、空腹感が強くなり食べ過ぎてしまいます。

内分泌系の働きを乱れ

2.睡眠と糖尿病との関係

睡眠不足が血糖を下げるホルモンであるインシュリンの働きを悪くするために糖尿病を起こしやすくするともいわれています。
最近の調査では糖尿病の人の40%に不眠があり、不眠症状がある人は将来糖尿病や高血圧になる確率が症状のない人より2~3倍高いという報告があります。

睡眠と糖尿病の関係

本来私たちの体に備わっている調節機能をきちんと働かせるためにも、食事や運動に心がけると同時に、日ごろの睡眠も見直して、生活習慣病を予防していきましょう!

【参考文献】
〔内山 真:不眠・睡眠不足とメタボリックシンドローム(医学のあゆみ、Vol.223 No.10、937-841、2007)〕
〔健康づくりのための睡眠指針検討会報告書(厚生労働省ホームページ)〕

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