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休養と生活習慣「寝酒と睡眠の関係」

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寝酒と睡眠の関係 ~寝酒は睡眠の質を低下させます~

2002年にフランスの製薬会社が実施した疫学調査によると、日本人は5人に1人が不眠に悩んでいるものの、医師に相談し、睡眠薬を処方されている人は8%に過ぎず、30%は寝酒に頼っているそうです。
睡眠という点から、お酒の飲み方を考えてみましょう。

寝酒と睡眠の関係

1.寝酒の効果は、最初のうちだけ

はじめは、たとえ寝つきがよく感じても、アルコールは代謝されてアセトアルデヒドになるときに覚醒作用をもたらすため、途中で目が覚めやすく、利尿作用もあいまって睡眠が分断されてしまいます。アルコールには眠りの後半の睡眠を浅くする作用もあるので、睡眠は量・質ともに悪化していきます。

2.寝酒が習慣になってしまうことも

寝酒をすると次第にアルコールに耐性ができ、いつもと同じ量では眠れなくなり、眠るために飲酒量が増えていくという悪循環になりかねません。

3.睡眠時無呼吸症候群など、体への影響もあります

アルコールには筋肉を弛緩させる作用があるため、睡眠中にいびきをかきやすくなり、睡眠時無呼吸症候群のある人では、症状が悪化します。充足感のない睡眠は、体調だけでなく、気力にも影響し、うつ状態の引き金になることもあります。また、アルコール性肝炎などの肝障害や肥満などの生活習慣病のリスクを高めます。

睡眠時無呼吸症候群など、体への影響もあります

4.上手なお酒との付き合い方

アルコールの処理能力には個人差がありますが、ビール中びん1本飲んだだけで、体重60kgの人ではアルコールが体内から消えるまでに約4時間かかります。「眠るため」の飲酒は避け、適量を就寝3~4時間前までを目安に楽しみましょう。

【お酒の適量の目安】適量はいずれか1つ

上手なお酒との付き合い方

【参考文献】
〔内山真:睡眠の病気(日本放送出版協会、2011)〕
〔岡田尊司:人はなぜ眠れないのか(幻冬舎新書、2011)〕

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