休養と生活習慣「寝室環境と就寝前の過ごし方」
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寝室環境と就寝前の過ごし方 ~快適な睡眠の準備をしましょう~
皆さんは、夜ぐっすり眠るためにどんな工夫をしていますか?
快適な睡眠には、寝る前までの過ごし方が影響します。
「最近寝ても疲れがとれない」「寝つきが悪い」と感じていたら、まずは寝室の環境や眠る前の生活習慣から見直してみましょう。
1.寝室環境
図書館並みの静けさが理想的です。弱い連続音でも急に止まったり、静けさの中で突発的な音がしたりすると眠りが中断されやすくなります。
電化製品はなるべく静かなものにしたり、家事の時間を変えたりするなどして、生活騒音に影響されない静かな寝室を確保しましょう。
暑くも寒くもない温度に保たれていると、深い安定した眠りが得られます。寒暖の感じ方には個人差があるので、夏場は室温26~28℃、湿度50~60%くらい、冬場は毛布を使用する場合で、室温16~19℃くらいを目安に自分に合った温度、湿度に調整しましょう。
寝る前の室内ではやや暗めの照明、暖色系(オレンジ色)の光の下で過ごし、パソコンや携帯電話の使用は出来るだけ控えましょう。
睡眠中の室内は暗いほどよいですが、明かりをつけて眠るときは豆電球などの間接照明にして、光が直接顔に当たらないようにしましょう。
枕の高さは立っているときの自然な頚椎のカーブが保たれていることがポイントです。
個人差があるので、自分の体型に合った枕を見つけましょう。
マットレスや敷布団は、柔らかすぎると腰痛が起きたり眠りの妨げになります。体を支える安定性に優れ、左右に寝返りができる
幅のあるものがお薦めです。
2.就寝前の過ごし方
深部体温(体の奥の体温)が下がり始めたときが心地よい眠りのタイミングです。就寝時間の2~3時間前にぬるめのお湯につかって軽く体温を上げておくと効果的です。リラックスすると同時に手足の血管が拡張して、身体の熱が逃れやすくなり、眠気が起きやすくなります。
カフェイン(コーヒー、紅茶、緑茶、ソーダ類、チョコレート)は覚醒作用があるため
夕食後の摂取は控えましょう。
また寝酒は深い眠りを妨げ、夜中に目を覚ましやすく
するため控えましょう。
眠くなるまでの時間は読書をしたり、自分が心地よいと感じる音楽を聴いてリラックスしましょう。アロマの利用も効果的です。
眠くもないのに、無理をして布団に入っても眠れないことを意識しすぎてかえって頭が休まらないので、眠くなってから布団に入るようにしましょう。
寝る前のネットやメールチェックは眠りを
悪くするのでやめましょう。
【参考文献】
〔石井正三・今村聡・島悟・高田勗:睡眠障害の基礎知識(社団法人日本労務研究会、2008)〕
〔堀忠雄:快適睡眠のすすめ(岩波書店、2000)〕
〔岩村智子:生体リズムと健康(丸善、2008)〕
〔健康づくりのための睡眠指針検討会報告書(厚生労働省ホームページ)〕